STORY

STORY 06「それぞれの力の先」

コミュニティの親睦会から一夜明けて。
ヴァリアントの少女たちは、自分の魔法をコントロールするためのカリキュラムをこなしていた。

統は身体強化を指先まで余すことなく発揮できるように。
律は対魔法の反射を遠近共に空間設置ができるように。
ミズハは電撃を力任せではなく意識して発動ができるように。

そして皐月は形をもたない自分の魔法を確かなものにできるように。
三年生の奏とつむぎはいまさらカリキュラムが必要のないレベルに達していて、奏は自爆――制御しきれずに暴発――したメンバーの治療をする。
つむぎはあらぬ方向へ発射されるミズハの電撃や、律が反射し損ねた魔法を風で攫っていた。

そんな中、ある程度カリキュラムが進んでも、未だに自分だけの魔法を生み出すことができない皐月。
まるで魔法にさえも「お前には取り柄がない」と言われているようで意気消沈していた。

ふと純粋に疑問を感じた皐月は、つむぎに質問を投げ掛ける。

「そもそも魔法ってなんなんですか?」

難しい顔をしたつむぎが、その小さな口を開いた。

「魔法はね、科学的には精神的な欠陥だと言われているよ」

予期しなかった重たい言葉に、皐月は絶句した。