STORY

STORY 09「隠された真実」

律とミズハは、ショッピングモールから離れた場所にある洋館を訪れていた。
一見豪奢に見える館は、人も寄り付かず長年放置されていたからか、不気味な雰囲気をまとっていた。

幽霊が出そう……と顔が青ざめていくミズハの襟首を掴み、率は館の入り口に立つ。

彼女のポケットから出てきたのは古い鍵束。
そこから鍵を一つ選び、門に掛かっていた錠前を簡単に外してしまった。
驚愕し言葉を失うミズハに、ここがかつて自分が暮らしていた家であることを説明する。

律の目的は、母を死に追いやった『現代の魔女狩り事件』の真実を探ること。
魔法使い連盟も、あらゆる情報を検索できる『秘匿者』の役割を持つ魔法使いも、この事件に関してだけは情報を開示してくれなかった。

「私のお母さんは、魔女なんかじゃない」

ミズハを連れてきたのは、何かあったときに純粋な戦力が欲しかったためだという。
つむぎを連れてこれなかったからなのか、他の皆には話しづらいからだったのか。
なんとも言えない微妙な理由に、選ばれたミズハは頬を掻いた。

館のどこかに事件の手がかりがあると信じて、律とミズハは中へと入った。
その瞬間、大きな音を立てて扉が閉まり、辺りに怪しい光が浮かび上がる。
魔法陣から現れる甲冑の騎士。抜刀した騎士たちは、敵意の宿った剣先を少女たちに向けた。